北海道の自然素材で住宅・店舗をデザインします。

2010年08月30日

北海道新聞連載H

北海道新聞連載記事です。

北海道新聞 平成22年8月26日生活面掲載
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「農を楽しむ」−西條さんの菜園便り H「畑の多様性」

 この夏、僕の畑で最も順調に育っている作物といえば、ナスとピーマンです。雨の好きな野菜だからでしょうか?雨の多い今シーズン一番の元気印です。
 不耕起栽培用の90cm×3mの高ウネの植え床「レイズドベッド」2畝に、10株ほど植えました。と言っても、植えているのはナスだけではありません。まずユリ科のチャイブを、畝の縁取りに移植しました。更にセリ科のパセリ、キク科のカモミール、ムラサキ科のポリジなど多年草や、こぼれ種から自生えしたハーブ類を、畝の両端に移植しました。ピーマンとシシトウも、となりの畝で同様に栽培しています。ナスやピーマンの苗を植え込む頃には、チャイブやカモミールは花を咲かせ始め、更に夏に近づくと、ポリジが花を咲かせるといった具合です。でも「欲ばりな畑」が自慢の僕です。ナスやピーマンの株間に、つるなし種のスナックエンドウの苗を植えました。
成長して、ナスにつるが上手く絡むと良いなと思ったのです。結果は、エンドウの成長が早く、結局竹の支柱をたてる破目になりました。タイミングを計って、種まきをした方が良かったのかもしれませんね。エンドウの収穫が落ち着く頃、ナスの収穫が最盛期となりました。実は、昨シーズンは種まきをして、苗を作り、定植の際には、根の先端を切り込んでから植えるスパルタ栽培に挑戦したのですが、見事に惨敗。そこで、今年は苗を買い、春先にパオパオのトンネルで風と寒さ対策をし、自家製ぼかし肥料の追肥なども怠らないで、育てたところ、豊作となりました。
 ナス科の栽培は4〜5年おきに栽培するのが常識で、連作はタブーと言われていますが、来シーズンはあえてナスの連作栽培に挑戦しようかと思っています。相性のよい植物を中心に多様な作物を混植することで、連作障害を緩和できれば、限られた場所の家庭菜園でも毎年楽しむことが出来ると思います。
 建築デザイナーの僕が、目標にしている畑作りのテーマは、住宅街の中でも映える、素敵なキッチンガーデンをつくることなのです。野菜や花が、整然と綺麗に並べられた、かわいらしいキッチンガーデンも良いですが、僕の場合は、多様な植物が、ランダムに咲き乱れる、イングリッシュガーデンのような菜園がイメージです。野菜が主役の菜園に、いつも何処かで花が咲き続けている。ハーブ類を混植することで、コンパニオンプランツ(共栄植物)として作物を害虫から守り、成長を助けるだけではなく、緑に彩りを添える役割もあり、畑がより楽しい場所になること請け合いですよ。

(西條正幸・ビオプラス西條デザイン代表)


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チャイブの縁取りとハーブでにぎやかなナス科用の植え床


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ナス科作物(シシトウ)の間に生育を助け合うマメ科作物(エンドウ)を混植


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夏野菜:僕の畑で今元気印の野菜たち
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北海道新聞連載G

北海道新聞連載記事です。


北海道新聞 平成22年8月12日生活面掲載
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「農を楽しむ」−西條さんの菜園便り G「収穫日和」

 6月の好天とはうって変わり、曇り空が続いた7月でしたが、野菜たちはすくすく育ち、収穫する作物が増え、畑へ行くのが楽しみな季節になりました。
 僕の畑では、ズッキーニの収穫が最盛期です。ズッキーニは有機菜園を始めた時から欠かせない野菜です。その理由は、おいしくて低カロリー。おまけに、焼く、揚げる、煮る、漬けるなど、和食、洋食どちらの料理にも合う万能野菜だからです。
 今年は、少しでも早く収穫したいと思い、4月には苗作りを始めたのですが、結局、苗を定植したものも、種を直まきして育てたものも、どちらもさほど変わらずに育っています。ウリ科野菜は直まきで元気で丈夫に育ちますね。
 ズッキーニの苗の根の周りには、ワラが敷かれていて、生えてきた雑草も刈り取りながら敷きこむ「草マルチ」のベッドで栽培します。草マルチには、乾燥や泥ハネ、実が痛むのを防ぐ役割があります。
 気温の低い北海道では、春先、地温を上げるためにビニールで土を覆う「マルチング」が常識となっていますが、僕は、農薬や化学肥料を使わない自然農園で、化学素材を使うことに抵抗があり、草マルチを続けています。これは僕の仕事の影響でもあります。自然素材にこだわった、「化学物質を使用せずに有機野菜のような家」をデザインすることが、僕の仕事なのです。
 さて、いま収穫しているズッキーニは、味が自慢でしましま模様が特徴のイタリア伝統の品種と、日本でもおなじみの濃い緑色の品種の2つです。
 霜が降りるころまで収穫は続きますが、その中から、元気に育つ大きな実を一つ選び、完熟し、硬くなるまで残しておいて、秋になったら自家採種します。これが、来年用の種になります。
 またこの時期は、ユリ科の野菜のタネ球を収穫する季節でもあります。農作業は月の満ち欠けと関係が深く、満月の前後1週間ほどが、保存用の根菜類の収穫に適していて、すぐに食べる根菜類の収穫は、新月の前後1週間ほどが適していると言う説があります。
7月は、26日が満月でした。 僕もこの時期に合わせて、ニンニクと、島ラッキョウを収穫しました。また、アサツキやワケギのタネ球も一緒に掘りあげて、9月の植え込みまでしばらく保存します。
 とは言え、雨が続くと、収穫の時期にも影響するので、暦どおりにはいきません。自然はこちらの都合に合わせてはくれませんが、「月をながめた畑仕事」をしていると、地球や自然が身近に感じられ、大地とつながったような心地よさを感じます。
 札幌・丘珠にある僕たちの有機農園の仲間たちが作った有機野菜の一部は、平日午前10時半〜午後3時、「鰍gAVE札幌市場」(札幌市東区北34東21)で販売しています。

(西條正幸・ビオプラス西條デザイン代表)

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10株植えたズッキーニを収穫。
混植したトウモロコシは種まきが遅すぎて生育不良。

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収穫した2種のズッキーニと
ニンニク、ラッキョウ。
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北海道新聞連載F

北海道新聞連載記事です。


北海道新聞 平成22年7月22日生活面掲載
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「農を楽しむ」−西條さんの菜園便り F「ポリジとコンフリー」

 雨の日が続くと、作物と一緒に雑草たちもぐんぐん成長します。そんな雑草たちにまぎれて、僕の畑のあちらこちらで繁殖している植物が、いくつかあります。こぼれ種から勝手によく育つ、一年草のハーブたち。白い花のジャーマンカモミール、紫色の花のポリジ、黄色い花のディル。どのハーブも野菜との相性が良いので、僕の畑では自生のままにしたり、移植したり、時には種を取ってまいたりして、いたる所で花を咲かせます。
 そんな一年草のハーブの中でも、特にものすごい繁殖力を発揮するのが、ムラサキ科のポリジです。星形でかれんな紫色の花びらには、いつもハチが群れていて、「受粉昆虫を呼び寄せるため、実のなる作物のそばに植えておくと良い」と言われているコンパニオンプランツ(共栄植物)の仲間です。
 僕の畑では、イチゴ、トマト、ナス、ピーマン、ズッキーニ、ジャガイモなどのそばで、花を咲かせています。このポリジは、全身に毛が生えてイガイガしているのに、食べることが出来ます。
 僕は、春に若葉を天ぷらにして食べました。肉厚の葉は、香ばしい味わいで、なかなか美味。また、薬草としても効果があるといわれていますが、カルシウムやカリウムといったミネラル分を多く含むため、緑肥としての効果も期待できそうです。大きく育った順に収穫し、土や米ぬかと一緒に積み上げ発酵させ、ボカシ肥料作りに挑戦しようと思っています。
 そして、最も楽しみにしているのが、同じムラサキ科で多年草のコンフリーです。野草化し、道内でもいたる所で自生しています。春先からみるみる成長し、つり鐘状に咲く紫の花には、ポリジと同じようにハチが群れています。
 このハーブもミネラル分がとても多く、緑肥や液体肥料として利用できます。僕は有機液肥を作るため、昨年から育て始めました。7月初旬、花が終わったコンフリーを収穫。大ざっぱに刻み、樽に詰めこんで、水を注ぎ、れんがで重しをして漬け込みました。待ちに待った初仕込みです。
 1週間ほどすると、繊維が溶け出し、水が茶色くなり始め、これが真っ黒になると、有機液体肥料の完成です。出来上がった液肥は、水で薄めて、作物の水やりと一緒に利用し、野菜たちのミネラル補給になります。
 根を残して刈り取ったコンフリーの株からは、すぐに新しい葉が伸び始めています。1年に3回ほどは、繰り返し収穫できるといいます。また、株分けをして、簡単に増やすことも出来ます。耐寒性もあり、生育にまったく手がかからないので、僕の有機菜園には欠かせないパートナーになってくれそうです。

(西條正幸・ビオプラス西條デザイン代表)



@ジャガイモ畑の中でも負けずに育ち、紫色のかれんな花を咲かせるポリジ
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Aコンフリーは漬物樽に入れ、れんがで重しをして漬け込む
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2010年08月03日

北海道新聞連載E

北海道新聞 平成22年7月8日生活面掲載
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「農を楽しむ」−西條さんの菜園便り E「イチゴとニンニク」

 札幌・丘珠にある僕の畑では、葉物野菜を中心に収穫が始まっています。これからが、自家製有機野菜が並ぶ、豊かな食卓の始まりでもあります。

 たくさん作り過ぎた野菜があると、時には罰ゲームのように、大量の野菜を食べなければなりません。僕の菜園ノートには、昨年の反省が書かれていて「種は少しずつ、時期をずらしてまく」とあります。それなのに、ついつい作り過ぎてしまい、また反省です。

 先日は、ニンニクの芽とイチゴの収穫を楽しみました。ニンニクを作り始めて、今年で3年目になります。後志管内余市町の有機農家さんから分けていただいたニンニクの種を受け継ぎ、自家採種の無農薬栽培で、ほぼ1年分の量を作ります。
 ニンニクは、連作の障害も無く栽培できるので、夏の収穫が終わり、秋の種の植え付け作業の際には、同じ苗床を使い、側にイチゴを移植しています。成長したニンニクの芽を摘む時期と、イチゴの収穫がちょうど重なり、除草と追肥をしながら収穫が出来るので、作業効率が良いようです。

 イチゴは、昨年植えたイチゴ苗が増え、春先数カ所に移植したものですが、順調に育ってくれました。イチゴ専用畑には、チャイブやワケギをコンパニオンプランツ(共存植物)として一緒に植えています。苗の周りには木炭を敷き、ワラのマルチをしてありますが、すき間からでてくる雑草を取りつつ、イチゴの収穫をするといった、得意の「ズボラ菜園」を実践中です。

 イチゴと混植したニンニクやネギ類の根から出る成分が、イチゴの病気を抑える効果があり、また、臭いを嫌う害虫の防止にもなるようです。

 性格も使い方も違う作物が、夫婦のように助け合って、畑の環境を整えているのは、とても面白いことです。作物の混植の組み合わせには、このような作業性を考慮することも、大切なのだと気付かされますが、僕が習得するには、まだまだ時間がかかりそうです。

 昨年収穫したニンニクは、冷暗室で保存していても、春になると芽が出てしまいます。食べられなくなったニンニクは、トマトなど他の作物のコンパニオンプランツとして、脇などに植えたりして使っていますが、今年は来春に向けて良い保存法を勉強しようと思います。

 今年のように暑い日が続くと、ニンニクの芽を食べて元気をもらい、菜園作業もがんばりたいです。また、無農薬有機栽培で育ち、安心でしっかりしたイチゴの味は、格別ですね。来年は、さらに子苗をふやして、保存用のジャム作りにも挑戦したいと思っています。

(西條正幸・ビオプラス西條デザイン代表)



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チャイブやワケギと一緒に移植したイチゴ畑。
ディルやポリジなど自生したハーブも混色しています。

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ニンニク(奥の丈の高い葉)の苗床に植えたイチゴです。
posted by えこすた at 15:55| Comment(0) | 掲載記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

北海道新聞連載D

北海道新聞 平成22年6月24日生活面掲載
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「農を楽しむ」−西條さんの菜園便り D「トマト」

 6月に入って以来、札幌では毎週末、好天が続き、快適な菜園日和を迎えています。雨の多かった昨年とは大違いで、週末ファーマーにとっては農作業も順調にはかどり、うれしいことです。僕たちの有機農園でも、仲間たちが野菜の苗植え作業を楽しんでいます。
 僕はというと、果菜類の苗の定植作業を進めています。4月から家の中で苗作りを始め、5月には外のベランダガーデンまでも占領していたトマト、ナス、ピーマン、シシトウ、ズッキーニなどの苗が中心です。
 ナス以外の野菜は、自然農法やオーガニック栽培の種を買い集めたもの。昨年は室内だけで苗を育てたためか、ヒョロヒョロの苗になってしまいました。そのため今年は、外で小さな簡易ビニール温室を使い、ミミズコンポストの液肥を時々与えて栽培してみると、トマトの苗などしっかり育ってくれました。
 今年のトマト栽培は、木枠で囲った植え床を2本使い、混植の実験に挑戦します。トマトと相性が良いとされる野菜やハーブはたくさんありますが、果たして「何が最も相性が良いのか」「どの組み合わせだとおいしくなるのか」を試してみることにしたのです。
 栽培するトマトの種類は、種から苗作りした大玉トマトが1種類とミニトマトが2種類、調理用のイタリアントマトが1種類の合計4種類。それに、苗を作っている農家から頂いたトマトが数種類加わりました。
 1本の植え床には、トマトと一緒に、ユリ科のネギ類を数種類と、ニンニク、長ネギ、チャイブなどを混植しました。そして、もう1本には、イタリアンパセリ、レモンバーム、バジルなどのハーブとの混植です。ネギ対ハーブ。さて、どちらの混植が、元気でおいしいトマトを育てることになるでしょうか。収穫の時が、今から楽しみです。
 昨年のトマト栽培は、日照不足のせいか、成果はいまひとつで、保存用のトマトもあまり作れませんでした。しかし、豊作だった一昨年は、イタリアントマトは煮込んでトマトソースを作り、ミニトマトはレンジで乾燥させた、セミドライトマトにしてみました。おかげで、冬の間も自家製トマトのパスタやミネストローネをたくさん作り、春先まで楽しむことができました。
 夏の間はフレッシュな野菜を、冬は保存した野菜を味わう。同じトマトを食べていても、季節を感じて、冬には冬の野菜の味わいがあるのだ、と改めて気づかされます。
 このように、トマト栽培は、収穫後の楽しみも盛りだくさんです。今後も、天候に恵まれて、保存用のトマトがたくさん収穫できれば、と思っています。

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トマトと混植したワケギ

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ねぎVSハーブ!!
どちらの混植がトマトを美味しく育てるか楽しみ!
posted by えこすた at 15:49| Comment(0) | 掲載記事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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